留学 EP0 - サンフランシスコ観光からアムトラックでの横断までー
今日は留学EP0として、一週間前に行ったサンフランシスコとアムトラックでの横断についてまとめようと思う。
大好きな日本に別れを告げ、飛行機に乗ること約九時間、アメリカの西海岸、カリフォルニア州サンフランシスコに到着した。
サンフランシスコでは共通の友達の家に三日間お世話になった。ここに来た理由は、一つは自分の留学先へのアメリカ大陸横断のスタート地点にする為、二つ目は今まで行ったことのないアメリカの都市、特に西海岸を訪れてみたかったからだ。
サンフランシスコに来てみたかったとは言ったものの、いつも通りのノープラン。友達にどこに行きたい?何したい?と聞かれても、まかせるよーの一択。なんだかんだで、パソコン修理するのに付き合ったり、兄弟とご飯を一緒に食べに行ったりと、ローカルな生活を楽しめた。
色々観光名所を周ったが、僕にとっての一番面白かったことはサンフランシスコの社会そのものだった。
アメリカが人種のるつぼ、人種のサラダボウルと言われているのは小学生の頃から知っていたし、高校生の時にアメリカに来た際にもそのことは感じていた。しかし、今まで訪れていた場所は、アメリカのド田舎で、白人がほとんどを人口の割合を占める地域であった為、正直こんなもんかと思っていた。しかし、サンフランシスコは違った。
あの地域が僕は、アメリカの「多民族国家」っていうのを体現している場所だなとしみじみと感じた。
そもそも、あの地域では見た目で「アメリカ人」と定義することは不可能である。日本人一つとっても僕みたいな、ただの日本人の可能性と、日系アメリカ人の可能性と、ただ短期的に住んでいる日本人の可能性があるわけである。
例えばほんの200年ほど前まで、今アメリカ人としてそこで生活している人達の先祖は独自の文化で、独自の洋服を着て、独自の言語を話して、全く関りの無かった人たちなわけだ。
そんな人たちが200年後の今、普通に英語を話して、文化の差はありながらも、同じような生活を行い社会を形成してるわけである。
この社会は「アメリカ」という国に一応定義づけしているわけだけど、この社会を「グローバル社会」って定義づけてもおかしくないはずだ。
だったら、「グローバル社会=アメリカ」、「世界=アメリカ」という図式もあながち間違ってないかもしれない。
そら、アメリカ世界一の大国になるよなーって納得できる。
ということを色々考えながらサンフランシスコという街を堪能しましたとさ。
三日間の滞在を終えて、留学先に向かうため、ついに大陸横断鉄道Amtrakの二日間の旅の始まりだ。
インドでの乗った48時間の列車を超える、長距離列車。
結論から言うと、めちゃくちゃきつかった。
インドの時と違いまだ時差ボケや車内の乾燥した空気のせいで体調はあまりよくなく、二日間バナナとぶどうを食べて時が過ぎるのを待った。
しかし、景色は圧巻であった。
景色は文章で表現しても仕方ないので、これからは写真で!
留学先についてからサンフランシスコから鉄道で来たというと、みんな僕に「クレージー」と言ってきた。しかし、得るものはあった、と考える。
なんせ「広さ」を身に染みて感じた。
日本はどこでも「田舎」と言っても、30分ほど車を走らせればある程度集落やお店にたどり着く。しかし、ここでは一時間走っても景色が全く変わらないなんてざらにあり、たまにどうやって生活してるか分からないレベルで荒野に家が一軒ポツンとあったりもした。
日本で生まれ育ったからこそもあるだろうが、このアメリカの手つかずの広大な土地と資源には驚かされた。やっぱり、さすがアメリカさんといったところか。
この本の序論に興味深い文があった。
アメリカ史の特徴の一つに、自己の歴史に対する独自性の強調が挙げられる。自分たちが、未知の世界にやってきた移民かその子孫であるという認識、また自分の国家や社会を新世界にみずからの手で打ち立てたのだという意識は、アメリカ人を自国の歴史に対する強い関心へとかりたてた。それは、自分を確かめようとするアイデンティティのたえざる探求である。
出典元:概説アメリカ史
今回の旅ではアメリカの移民社会を代表する町、サンフランシスコ、その後鉄道にて今から150年のゴールドラッシュ時にその移民達が通ったであろうルートを逆走して行った。
鉄道が出来る前までは、彼らはこの土地をまだ見ぬ「黄金の夢」を追い求め、馬車で苦難を乗り越えこの荒野を駆け抜けていった。
そんなことを考えながら、アメリカ史を読み進めていくと、さっきの引用した文の意味を身に染みて理解することが出来た。
今はもう大学の寮に落ち着き、これをまとめている。
今回の旅を通して、まだ一週間しか経っていないが留学先としてアメリカを選択して良かったなという気持ちや、もっとアメリカについて勉強したいという気持ちが生まれた。
とりあえず、明後日から授業が始まるのでなんとか食らいついていきたいな。